エアコンをつけた瞬間の嫌なニオイに驚くことがあります。エアコンクリーニングはどこまで掃除してくれるのか不安に思う方も多いはずです。せっかくプロに頼むなら、中までしっかり綺麗にしてほしいですよね。
この記事では、エアコンクリーニングがどこまで掃除してくれるのか、その具体的な範囲を解説します。業者による範囲の違いを知ることで、納得感のある依頼ができるようになります。カビやホコリを根こそぎ落とすための知識を身につけましょう。
エアコンクリーニングはどこまで掃除してくれる?
業者が掃除する範囲には、共通の基本セットがあります。多くの業者が「標準作業」として提示している内容です。自分では触れない奥の部分が含まれているのが特徴です。
1. 前面パネルとフィルターの取り外し洗浄
まず、エアコンの顔となる前面パネルを外します。これらは浴室やベランダを借りて、丁寧に水洗いされます。普段のお手入れで触るフィルターも、プロは専用の洗剤でピカピカにします。
プラスチックについたタバコのヤニや油汚れも、この工程ですっきり落ちます。パネルを外すと、中のメカニズムが丸見えの状態になります。ここからがプロの本番といえる作業です。
2. 熱交換器(アルミフィン)の高圧洗浄
パネルの奥にある銀色の薄い板が熱交換器です。ここは空気を冷やしたり温めたりする重要なパーツです。湿気が溜まりやすく、最もカビが発生しやすい場所でもあります。
プロはここに高圧洗浄機のノズルを差し込みます。奥に詰まったホコリを水圧で一気に押し流します。自分では絶対にできない、プロならではの洗浄範囲です。
3. 送風ファンと風向きルーバーの汚れ除去
風を送り出す筒状のファンも掃除の対象です。ここには黒い点々としたカビがこびりついています。専用のブラシと高圧洗浄で、回転する羽の一枚一枚を綺麗にします。
風の向きを変えるルーバーも取り外して洗います。ここが綺麗になると、出てくる風が驚くほど爽やかになります。吹出口から覗いた時に、黒い汚れが見えなくなるのは感動的です。
業者によって異なる掃除範囲の具体的な違いとは?
すべての業者が同じ範囲を掃除するわけではありません。格安業者と大手業者では、分解の深さが異なることがあります。特に分解の難易度が高いパーツは、対応が分かれます。
| 掃除箇所 | 一般的な標準範囲 | 業者による違い |
| アルミフィン | 含まれる | ほぼ全業者共通 |
| 送風ファン | 含まれる | ほぼ全業者共通 |
| ドレンパン | 表面のみ | 分解洗浄は別料金が多い |
| 室外機 | 含まれない | オプション対応が基本 |
| 防カビコート | 業者による | 無料で行う業者もある |
1. ドレンパンを分解して洗うかどうかの差
ドレンパンは、結露した水を受け止めるお皿のような部品です。ここは水が溜まるため、ヌメリやカビの温床になりやすい場所です。多くの業者は、外側から洗剤を流すだけで済ませます。
一部のこだわりがある業者では、このドレンパンを完全に取り外します。取り外して洗うことで、隠れた裏側のカビまで除去できます。徹底的に綺麗にしたいなら、ドレンパン分解が可能か確認しましょう。
2. 排水経路であるドレンホース洗浄の有無
エアコンから外へ水を出すホースがドレンホースです。ここが詰まると、室内機から水漏れする原因になります。標準範囲に含まれることは少なく、別料金の設定が多い箇所です。
ホースの中に虫が入り込んだり、ヘドロが溜まったりすることもあります。掃除のついでに、専用のポンプで詰まりを吸い出してくれるサービスがあります。水漏れが心配な場合は、この範囲まで依頼するのが安心です。
3. 防カビコーティングが標準かオプションかの違い
掃除が終わった後の仕上げにも違いが出ます。防カビコーティングは、菌の繁殖を抑える薬剤の塗布です。これをおまけで無料でやってくれる業者も存在します。
一方で、1,000円から2,000円程度の有料オプションにしている業者も多いです。使う薬剤の質によっても、効果の持続期間が変わってきます。どこまでのアフターケアが含まれているか、見積もり時に見ておきましょう。
お掃除機能付きエアコンで追加される作業範囲とは?
「自動お掃除機能」がついたモデルは、構造がとても複雑です。そのため、通常タイプよりも作業工程が増えます。この複雑さが、料金の差にもつながっています。
1. フィルター自動掃除ユニットの分解と清掃
お掃除機能付きの場合、まず巨大なロボットユニットを外す必要があります。これが何十本ものネジや配線で固定されています。プロはこのユニットを慎重に浮かせ、その下にある熱交換器を露出させます。
外したユニット自体にもホコリがびっしり付いています。このユニットの隙間まで掃除してくれるのが、プロの仕事です。自分では絶対に手を出せない、高度な分解作業が行われます。
2. 複雑な配線周りの養生と基板保護
最新のエアコンは電装部品がぎっしり詰まっています。水がかかると故障するため、ビニールで厳重に保護します。お掃除機能付きは、この保護する箇所が通常機の数倍あります。
基板を濡らさないように守りつつ、汚れを落とす技術が求められます。この「守る作業」も、重要な掃除範囲の一部といえます。丁寧な養生が、安全なクリーニングの基本です。
3. ダストボックス内部の蓄積ホコリ除去
自動でお掃除されたホコリは、ダストボックスという箱に溜まります。ここが満杯だと、お掃除機能が正しく働きません。業者はこのボックスを取り出して、中のゴミを捨てて洗います。
中には屋外へ自動で排出するタイプもあり、その排出口の確認も行います。お掃除機能のメカ全体をリフレッシュさせるイメージです。これで次のシーズンからも、自動機能がしっかり機能するようになります。
室外機のクリーニングはどこまで実施してくれる?
室内機だけでなく、外に置いてある室外機も掃除の対象になります。基本料金とは別になるケースが多いですが、掃除するメリットは大きいです。電気代の節約にも直結する場所です。
1. 室外機背面のアルミフィンに詰まったゴミ洗浄
室外機の裏側には、室内機と同じようなアルミフィンがあります。ここがペットの毛や枯れ葉で目詰まりしていると、熱を逃がせません。プロはここを高圧洗浄機で洗い流します。
フィンの隙間を通る風がスムーズになると、冷房効率が上がります。結果として、コンプレッサーの負荷が減り、節電になります。外に置いてあるからこそ、汚れが激しいポイントです。
2. 外装パネルの拭き上げと周辺の簡易清掃
室外機のカバーについた泥汚れや雨だれも綺麗にします。見た目が良くなるだけでなく、サビの防止にもつながります。プロは専用の洗剤を使って、固まった汚れを落とします。
室外機の周りに置いてあるゴミや落ち葉も、軽く片付けてくれることが多いです。風の通り道を塞がないように配慮してくれます。家の外観も少しスッキリするのが嬉しいポイントです。
3. プロペラファンの隙間に入り込んだ汚れの除去
室外機の中で回っている大きなファンも掃除します。ここに泥がたまると、回転のバランスが崩れて異音の原因になります。プロは隙間からノズルを入れ、汚れを吹き飛ばします。
分解せずに洗うのが一般的ですが、オプションで分解洗浄を選ぶことも可能です。ファンが軽やかに回るようになると、騒音トラブルの防止にも役立ちます。近隣への配慮としても有効な掃除範囲です。
基本料金に含まれないオプション掃除の内容とは?
標準的な作業だけではカバーできない汚れもあります。より深く、より長く綺麗を保つためのメニューが用意されています。必要に応じて選ぶことで、エアコンの寿命を延ばせます。
1. 室外機分解洗浄の追加費用と作業範囲
通常の室外機清掃は外側から洗うだけですが、分解洗浄は中を開けます。ファンを取り外して、内部の底板に溜まった泥までかき出します。ここまでやると、室外機は新品に近い状態に戻ります。
費用は5,000円から7,000円程度が相場です。数年に1回、特に汚れが目立つ時に頼むのが賢い方法です。室内機とセットで申し込むと、割引になる業者も多いです。
2. ドレンホース内の詰まりを解消する真空引き
ドレンホースの清掃は、特殊な吸入器を使って行います。ホースの出口から掃除機のような機械で、中のゴミを一気に吸い出します。これで水漏れのリスクを大幅に下げられます。
1,000円から3,000円ほどのオプション料金で設定されています。ベランダに植木鉢を置いている家庭などは、泥が入りやすいのでおすすめです。エアコンの下が濡れている経験があるなら、必須のメニューです。
3. 消臭・抗菌効果を高める特殊コーティング施工
洗浄が終わった後の綺麗な状態を長持ちさせるためのメニューです。防カビ剤よりも強力な抗菌コートを施します。数カ月から1年程度、カビの発生を抑える効果が期待できます。
「チタン脱臭」や「銀イオン抗菌」など、業者ごとに工夫があります。おそうじ本舗などの大手では、オリジナルの高性能な薬剤を使用しています。小さなお子さんがいる家庭で、衛生面を重視したい方に人気です。
賃貸物件で業者が掃除してくれる範囲と注意点とは?
賃貸マンションやアパートの場合、掃除の前に確認すべきルールがあります。自分のお金で頼む場合でも、勝手に作業を進めるのは危険です。トラブルを防ぐためのポイントを押さえましょう。
1. 備え付けエアコンの故障リスクと補償範囲
賃貸のエアコンは大家さんの所有物です。クリーニング中に万が一故障した場合、誰が責任を取るかが問題になります。プロの業者は損害賠償保険に入っているため、基本的には業者が対応します。
ただし、10年以上経っている古い機種は、保険の対象外になることがあります。依頼前に業者の補償範囲をしっかり確認しておきましょう。古いエアコンの場合は、大家さんに相談するのが先決です。
2. 大家さんや管理会社が費用負担する条件
入居したばかりなのに臭う場合は、大家さんが費用を出してくれる可能性があります。管理会社に「ニオイがひどいので掃除してほしい」と伝えてみましょう。全額、あるいは半額負担してくれるケースもあります。
ただし、入居して数年経っている場合は、自己負担になるのが一般的です。勝手に業者を呼ぶと、退去時にトラブルになることもあります。まずは契約書を確認し、一報を入れておくのがマナーです。
3. 退去時のクリーニング費用に含まれる清掃箇所
退去時に支払う「ハウスクリーニング代」にエアコンが含まれるかは物件次第です。多くの場合、専門業者による内部洗浄までは含まれていません。表面的な拭き掃除だけで終わることが多いです。
もし自分で業者を呼んで綺麗にしたなら、その領収書を取っておきましょう。退去時の清掃費用との二重払いを防げるかもしれません。自分がどこまで綺麗にしたかを証明できるようにしておくのがコツです。
天井埋込型エアコンの掃除範囲と通常機との違いとは?
お店や広いリビングにある天井埋込型は、壁掛け型とは構造が全く異なります。作業の規模が大きくなるため、専門の知識が必要です。掃除の範囲も広がり、重労働になります。
1. 化粧パネルと大型フィルターの洗浄
天井に見えている大きな四角いパネルを外します。これはサイズが大きいため、2人で作業することもあります。フィルターも家庭用より厚手で大きく、洗いごたえがあります。
パネルの裏側には、結露を防ぐための断熱材が貼られています。ここを傷めないように、丁寧に汚れを拭き取っていきます。天井と接する部分のホコリもしっかり除去します。
2. 内部ドレンパンとドレンポンプの清掃
天井型には、水を汲み上げるための「ドレンポンプ」がついています。ここが汚れるとエラーが出てエアコンが止まってしまいます。業者はこのポンプ周辺のヘドロを丁寧に取り除きます。
ドレンパンも非常に大きく、重たい部品です。これを取り外して洗うのが、天井型クリーニングの醍醐味です。壁掛け型よりも水が溜まりやすい構造なので、この作業が欠かせません。
3. 天井周囲の広範囲な養生作業
天井から水が垂れてこないよう、作業スペースの下に大きなシートを張ります。まるでテントを張るような大掛かりな準備が必要です。壁や床だけでなく、家具もすべてビニールで覆います。
この「事前の守り」がしっかりしているかどうかが、プロの技術の差です。洗浄中に汚水が飛び散らないよう、完璧にガードします。準備に時間がかかりますが、それだけ丁寧な作業が行われます。
業者選びで掃除範囲の抜け漏れを防ぐ確認方法とは?
「どこまで掃除してくれると思ったのに」という失敗は避けたいものです。依頼する前に、自分の目で作業範囲を確認する方法があります。チェックポイントを3つに絞りました。
1. 公式サイトに記載された作業工程表の有無
良い業者は、サイトに写真付きの工程表を載せています。パネル、フィルター、熱交換器、ファンといった名称が並んでいるか見てください。言葉だけでなく、実際の作業写真があると信頼できます。
おそうじ本舗のような大手は、オリジナルの洗浄マニュアルを公開しています。何番目にどこの部品を洗うかが明確なので、安心感が違います。この透明性が、業者選びの最初の基準になります。
2. 追加料金が発生する特殊な設置状況の確認
エアコンが設置されている場所によって、掃除できる範囲が変わることがあります。例えば、天井に近すぎて手が入りきらない場合などです。また、3メートル以上の高所にある場合も、追加料金がかかります。
事前の見積もりで、機種名と設置場所の写真を送るのがベストです。当日になって「ここは掃除できません」と言われるリスクを防げます。正確な情報を伝えることが、完璧な清掃への近道です。
3. 損害賠償保険の加入状況と適用範囲
どんなに腕の良いプロでも、機械なので壊れる可能性はゼロではありません。万が一の時に、どこまで修理費用を補償してくれるか確認しましょう。保険に入っていない個人業者は避けるのが無難です。
「古い機種でも対応可能か」「故障時の連絡先はどこか」を聞いておきましょう。しっかりした業者は、こうした質問に嫌な顔をせず答えてくれます。誠実な対応こそが、最高の品質を保証してくれます。
自分で掃除できる範囲とプロの仕上がりの違いとは?
「自分で掃除すれば安上がりではないか」と考えることもあります。しかし、素人が手を出せる範囲には限界があります。無理をして壊してしまう前に、違いを理解しておきましょう。
1. 市販スプレーでは届かない送風ファン奥の洗浄
ホームセンターで売っている洗浄スプレーは、表面のアルミフィンにしか届きません。一番カビがひどい「送風ファン」の裏側まで洗うのは不可能です。むしろ、薬剤が残ってカビの栄養になることもあります。
プロは10リットル以上の水を使って、高圧で洗い流します。スプレー1本分の量とは、洗浄力が桁違いです。奥に隠れた真っ黒な塊が出てくるのを見れば、その差は一目瞭然です。
2. 分解を伴う内部パーツのカビ徹底除去
素人がエアコンを分解するのは非常に危険です。特にプラスチックのツメは折れやすく、元に戻らなくなる恐れがあります。基板に水がかかれば、即故障してしまいます。
プロは専用の道具を使い、安全に分解して各パーツを丸洗いします。見えない隙間にあるカビまで、ブラシでかき出せるのが強みです。表面を拭くだけの掃除とは、清潔さの持続時間が違います。
3. 洗浄後の汚水処理と周囲の保護対策
エアコンから出てくる汚水は、想像以上に真っ黒でドロドロしています。これを自分で処理するのは大変な作業です。プロは専用のバケツに回収し、適切に持ち帰って処分してくれます。
周囲の壁や床を汚さないための「養生技術」も、プロならではの価値です。後片付けまで含めて、部屋を汚さず完璧に終わらせてくれます。手間とリスクを考えれば、プロに任せるメリットは絶大です。
エアコンクリーニング当日の作業手順と所要時間とは?
当日はどのような流れで進むのか、イメージしておくとスムーズです。平均的な所要時間は、通常タイプで1時間から1.5時間ほどです。お掃除機能付きなら、その倍の時間は見ておきましょう。
1. 運転確認から周囲の家具の養生
まず業者が到着したら、エアコンが正常に動くか確認します。その後、周辺の家具や家電にビニールをかけます。作業スペースとして、畳1畳分くらいの広さを確保しておくと親切です。
リモコンの準備も忘れずにしておきましょう。業者がスムーズに作業を開始できるよう、周囲の荷物を少し避けておくだけで助かります。ここまでの準備に15分ほどかかります。
2. 高圧洗浄機を使用した本体内部の清掃
分解が終わると、いよいよメインの洗浄です。機械の音が少し大きく響く時間帯です。真っ黒な水がバケツに溜まっていく様子を見ることができます。この工程が約30分から45分ほど続きます。
大きな音が出るため、ペットがいる家庭は別の部屋に移動させておくと安心です。高圧洗浄で汚れを叩き出す、クリーニングのクライマックスといえる作業です。
3. 組み立て後の動作確認と乾燥運転
すべてのパーツを洗い終えたら、元通りに組み立てます。最後に試運転を行い、異音がないか、冷たい風が出るかを確認します。仕上げに30分から1時間ほど送風運転をして、中を乾燥させます。
「終わりました」と言われた後も、しばらくはエアコンを動かし続けるのがコツです。これで内部に湿気が残らず、カビの再発を防げます。お支払いを済ませて、すべての工程が終了です。
まとめ
エアコンクリーニングは、普段のお手入れでは届かない熱交換器や送風ファンのカビを、プロの技術で根こそぎ落としてくれます。業者によってドレンパンの分解や防カビコートの有無といった範囲の違いがあるため、事前に見積もり内容をチェックすることが大切です。お掃除機能付きや室外機などのオプションも、汚れ具合に合わせて組み合わせることで、より高い効果が得られます。
まずは、お住まいのエアコンが「お掃除機能付き」かどうかを確認し、気になるニオイの強さをチェックしてみましょう。大手業者のサイトでは、写真付きで作業範囲が詳しく公開されているので、一度比較してみるのがおすすめです。綺麗な空気で快適に過ごすために、今シーズンのクリーニングを計画してみてはいかがでしょうか。
