エアコンクリーニングを頼みたいけれど、故障するのが心配。そう感じていませんか。プロに任せても「エアコンクリーニングで故障することはある?」という不安はつきものです。実際に作業ミスが原因で動かなくなるケースはゼロではありません。
この記事では、エアコンクリーニングで故障する原因や、万が一のトラブルへの備え方を分かりやすく解説します。事前にリスクを知っておけば、安心して業者を選べるようになります。大切なエアコンを守るためのポイントを一緒に確認していきましょう。
エアコンクリーニングで故障することはある?
結論から伝えると、エアコンクリーニングで故障する可能性はあります。精密機械である以上、水や衝撃による不具合のリスクを完全にゼロにすることは難しいからです。どのような場面でトラブルが起きやすいのか、まずは全体像を把握しましょう。
1. 洗浄作業によって不具合が起きる可能性
プロの業者は基板を濡らさないように養生を徹底します。しかし、隙間から洗浄液が入り込むことが稀にあります。これがショートの原因になり、電源が入らなくなるトラブルを招きます。
また、無理な分解がパーツの噛み合わせを悪くすることもあります。洗浄そのものは綺麗にするための行為ですが、機械への負荷がかかる側面もあると覚えておきましょう。
2. クリーニングによる故障が発生する確率
故障が発生する確率は、統計的に見ると非常に低いです。大手の清掃業者でも 1% 未満と言われています。ほとんどの作業は何事もなく完了するのが現実です。
ただし、作業員の経験不足や古い機種の場合はリスクが高まります。確率が低いからと油断せず、万が一の保証があるか確認することが大切です。
3. 故障のリスクが高いエアコンの共通点
設置から時間が経っているエアコンは注意が必要です。プラスチック部品がもろくなっており、触れただけで割れることがあります。
また、お掃除機能付きの複雑な機種もリスクが高めです。部品点数が多いため、分解や組み立ての際にミスが起きやすくなります。
故障の原因となる主な作業ミスとは?
なぜプロに頼んでも故障してしまうのでしょうか。その多くは、人為的な作業ミスが原因です。特に水漏れや電気系統の不具合は、特定の工程でのミスが引き金となります。代表的な 3 つのミスを見ていきましょう。
1. 電装部分への浸水による基板ショート
エアコンの右側には、心臓部である電装基板があります。ここを保護するビニール(養生)が甘いと、洗浄液が入り込みます。
基板が濡れた状態で電源を入れると、一瞬でショートしてしまいます。これは最も致命的な作業ミスの一つです。
2. 分解や組み立ての工程で起こる部品の破損
エアコンのカバーやルーバー(風向き調整板)は、細かいツメで固定されています。これを力任せに外すと、簡単に折れてしまいます。
組み立て時にネジを締めすぎたり、配線を挟み込んだりするミスも珍しくありません。異音の原因にもなるため、丁寧な手際が求められます。
3. 養生不足による室内や壁面への水漏れ
作業中の水はねを防ぐ養生が不十分だと、室内の壁や床が濡れてしまいます。エアコン内部のドレンパン(受け皿)に汚れが詰まることもあります。
汚水がスムーズに排出されないと、吹き出し口から水が垂れてきます。これは洗浄後のすすぎや確認不足によって起こるミスです。
クリーニング直後に現れやすいトラブルの症状
掃除が終わった後に「あれ?」と思ったら、すぐに症状を確認しましょう。故障のサインは、運転を始めて数分から数時間以内に現れることが多いです。代表的な症状を知っておくと、業者への説明もスムーズになります。
1. 冷房や暖房が全く効かなくなる冷媒ガス漏れ
風は出ているのに、全く冷えない場合はガス漏れの可能性があります。移動や分解の際に、配管の接続部に負荷がかかると起こります。
冷媒ガスが抜けると、エアコンはただの送風機になってしまいます。この症状が出たら、すぐに専門のチェックが必要です。
2. 室内機から水がポタポタと垂れてくる現象
エアコン本体から水が垂れてくるのは、排水ルートの不備です。ドレンホースにゴミが詰まったり、逆流したりしているサインです。
壁紙や家具を濡らす恐れがあるため、すぐに運転を止めてください。ホースの先端が水に浸かっていないかも確認しましょう。
3. 運転中に聞き慣れない異音や振動が発生する異常
「カタカタ」や「ブォーン」といった大きな音は、ファンやモーターの異常です。部品が正しく装着されていない可能性があります。
組み立てが不十分だと、回転部分がカバーに接触して音が出ます。放置すると部品が削れてしまうため、早めの再点検が必要です。
製造から 10 年以上経過した古いエアコンのリスク
古いエアコンを使っている場合は、クリーニング前に知っておくべき重要な事実があります。それは「 10 年」という数字です。メーカーの対応や部品の寿命など、古い機種特有の問題を整理しておきましょう。
1. メーカーの部品保有期間を過ぎた修理不可のケース
家電メーカーは、修理用部品の保有期間を決めています。多くのメーカーでは生産終了から約 10 年です。
この期間を過ぎると、故障しても交換部品が手に入りません。たとえ業者のミスであっても、修理が不可能になるリスクがあります。
2. 経年劣化によるプラスチック部品の破損しやすさ
長年使ったプラスチックは、熱や光の影響で非常に脆くなっています。プロが細心の注意を払っても、触れただけで割れることがあります。
これは作業ミスというより、製品の寿命に近い状態です。古い機種を洗う際は、こうした破損が起きやすいことを覚悟しておく必要があります。
3. 専門業者の動作保証が対象外になる理由
多くの業者は、製造から 10 年以上の機種を「保証対象外」としています。修理部品がないため、責任を取りきれないからです。
依頼自体は可能ですが、壊れても自己責任になる契約が多いです。事前に自分のエアコンが何年製かを確認しておきましょう。
エアコンが故障したと感じた時の対応手順
もしクリーニング後に不具合が起きたら、焦らずに対応しましょう。正しい手順を踏むことで、トラブルを最小限に抑えることができます。まずは自分で判断せず、施工した本人に状況を伝えるのが鉄則です。
1. すぐに施工を担当した業者に連絡する
不具合に気づいたら、真っ先に作業した業者へ電話しましょう。数日以内であれば、クリーニングとの因果関係が認められやすくなります。
多くの業者は再訪問による点検を無料で行っています。まずは現場を確認してもらい、原因を特定してもらうのが第一歩です。
2. 自分で別の修理業者を手配する前の確認事項
慌ててメーカー修理を呼ぶのは、少し待ってください。業者の確認前に修理してしまうと、補償を受けられない場合があります。
「誰が修理費用を出すのか」を明確にする必要があります。まずは施工業者と話し合い、彼らの提携先や保険を使う流れを確認しましょう。
3. 発生している症状を動画や写真で記録する方法
証拠を残しておくことは非常に大切です。水漏れしている様子や、異音が鳴っている動画をスマホで撮っておきましょう。
業者が来た時に症状が再現しないこともあります。客観的な記録があれば、説明の食い違いを防ぐことができます。
業者の過失による補償と損害賠償保険の仕組み
万が一、業者のミスで故障した場合は、保険で対応してもらうことになります。プロの業者は「賠償責任保険」に加入しているのが一般的です。補償の範囲やルールについて知っておきましょう。
1. 賠償責任保険が適用される具体的な範囲
この保険は、作業員のミスで家財を壊した場合に適用されます。エアコン本体の故障だけでなく、床の汚れなども対象です。
保険が下りれば、修理費用を業者が負担してくれます。依頼前に「損害保険加入済み」の表記があるか確認するのが賢明です。
2. 修理代金の負担や返金対応の一般的な基準
基本的な対応は「故障箇所の修理」です。業者が修理費用を全額負担し、正常に動く状態に戻します。
クリーニング料金そのものを返金するかどうかは業者によります。まずは原状回復を優先して交渉を進めましょう。
3. 故障しても新品への交換が難しい理由
「壊れたから最新機種に変えてほしい」という要望は通りにくいです。保険の考え方は、壊れる前の価値(時価)を補償するものです。
特に古い機種の場合、新品との差額を請求されることもあります。あくまで「修理」が基本であることを理解しておきましょう。
故障トラブルを未然に防ぐプロの選び方
トラブルを避けるために最も重要なのは、業者選びです。安さだけで選ぶのではなく、信頼できる体制が整っているかを見極めましょう。チェックすべきポイントは 3 つあります。
1. 損害保険への加入有無を事前に確認する方法
公式サイトや予約ページに「損害保険加入」の記載があるか探してください。これがない業者に頼むのは、無保険で車を運転するようなものです。
個人業者に頼む場合は、「くらしのマーケット」のような保証制度がある仲介サイトを使うのも一つの手です。万が一の際の窓口がはっきりします。
2. 事前説明やアフターフォローの有無
優良な業者は、作業前にエアコンの型番や動作を確認します。リスクがある場合は、その場で丁寧に説明してくれます。
「何かあったらすぐ連絡してください」と明言してくれる業者を選びましょう。説明が不十分なまま作業に入る業者は注意が必要です。
3. 過去の口コミから見るトラブル時の対応力
「おそうじ本舗」などの大手や、評価の高い個人業者の口コミをチェックしましょう。特に「トラブルが起きた時の対応」についての書き込みが参考になります。
良い口コミだけでなく、悪い口コミへの返信内容も見てください。誠実に対応している業者は、信頼に値します。
作業当日の立ち会い時に確認すべきチェック項目
作業当日は、業者任せにせず自分でも確認を行いましょう。作業の前後で一緒にチェックをすることで、責任の所在がはっきりします。スムーズな完了のために、以下の 3 点を確認してください。
1. 作業開始前に行う現状の動作確認
業者が来る前に、自分で一度エアコンを動かしておきましょう。冷房が効くか、変な音がしないかを業者と一緒に確認します。
最初から不具合がある場合、それを把握せずに作業を始めると後でトラブルになります。正常に動いている姿を見せておくのがコツです。
2. 洗浄終了後の試運転による異常の有無
すべての作業が終わったら、必ず 15 分から 30 分ほど試運転をしてください。その場ですぐに電源を切るのではなく、冷え具合を確かめます。
ルーバーの動きや、異音がないかも入念にチェックしましょう。業者が帰る前に不具合を見つけるのが最もスムーズです。
3. 作業箇所周辺の汚れや水濡れの点検
エアコン本体だけでなく、周辺の壁や床も見ておきましょう。養生を外した後に水滴が残っていないか確認します。
また、お風呂場やベランダを洗い場として貸した場合は、そこが汚れていないかもチェック項目に入れます。
自分で掃除(DIY)をする場合の故障リスク
節約のために自分で掃除をしようと考える人も多いはずです。しかし、市販の洗浄スプレーなどを使う DIY には、プロに頼むよりも高いリスクが潜んでいます。
1. 市販の洗浄スプレーによる発火や火災の危険性
洗浄液が電装部に残ると、トラッキング現象という発火の原因になります。実際に、誤った掃除による火災事故が毎年報告されています。
スプレーの成分が内部に残ると、ベタつきから逆にカビやすくなることもあります。安全性を考えると、素人の内部洗浄はおすすめできません。
2. 専門知識不足による基板への浸水トラブル
自分で掃除する場合、完璧な養生は非常に難しいです。どこに基板があるかを知らずにスプレーをかけるのは、水をぶっかけているのと同じです。
プロは専用の機材と知識で守りますが、DIY では限界があります。結果的に修理代が高くつくケースが多いです。
3. 自己責任によるメーカー無償修理の対象外
自分で分解や掃除をして壊した場合、メーカーの保証期間内でも有料修理になります。説明書にない行為は「不適切な使用」とみなされるからです。
もちろん業者の保険も使えません。リスクをすべて自分で負うことになるため、慎重な判断が必要です。
エアコンの買い替えかクリーニングか迷った時の判断基準
エアコンの状態によっては、クリーニングよりも買い替えが正解な場合もあります。コストパフォーマンスと安全性のバランスを考えて、最適な選択をしましょう。
| 項目 | クリーニングがおすすめ | 買い替えがおすすめ |
| 使用年数 | 製造から 7 年以内 | 製造から 10 年以上 |
| 汚れの状態 | カビやニオイが気になる | 効きが悪い・異音がする |
| 修理部品 | 在庫がある(修理可能) | 在庫がない(修理不可) |
| コスト | 1 万円 〜 2 万円前後 | 6 万円 〜(本体代) |
1. 10 年という設計上の標準使用期間の目安
エアコンには「標準使用期間」が 10 年と設定されています。これを超えると、内部の配線や部品が寿命を迎えます。
10 年経ったエアコンをクリーニングしても、別の場所がすぐに壊れる可能性があります。長期的な視点で考えることが大切です。
2. 修理費用と最新機種の節電効果の比較
古い機種を無理に修理して使うより、最新機種に変えたほうが電気代が安くなることもあります。
最近の「アイリスオーヤマ」や「シャープ」の省エネモデルは、 10 年前と比べて効率が格段に上がっています。電気代の差額で、数年後に元が取れる場合もあります。
3. クリーニング業者に依頼を断られた場合の対処法
あまりに古い、あるいは汚れがひどすぎて断られることもあります。それは業者が故障のリスクを回避するための誠実な対応でもあります。
無理に引き受けてくれる業者を探すより、そのタイミングを買い替え時と捉えるのが正解です。安全を最優先に考えましょう。
まとめ
エアコンクリーニングによる故障は、決して多いことではありません。しかし、精密機械を扱う以上、 100% 安全とは言い切れないのも事実です。故障を防ぐためには、損害保険に加入している技術力のある業者を選ぶことが最も大切です。
まずは自分のエアコンの製造年数を確認しましょう。 10 年以内であれば、クリーニングで性能を復活させる価値は十分にあります。一方で、 10 年を超えている場合は買い替えも視野に入れ、業者に相談することから始めてみてください。今日から、信頼できる業者探しを一歩進めてみませんか。
